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ナベリウス観光

  1. 2014.04.25(金) _13:52:19
  2. 引越記事
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【読み物】弥涼暮れゆく空宙の向こうに・1 byすずきささ

  1. 2014.04.25(金) _08:25:25
  2. 小説
  3.  トラックバック:0
  4.  コメント:3



 

惑星ナベリウスに初めて降りた時。

いろいろな匂いがすると思った。

木の匂い、草の匂い、土の匂い、水の匂い。

陽射しが眩しいし湿気は肌にまとわりついて、空調の整ったアークスシップとはおよそかけ離れた環境に戸惑った。

実を言うと、未だに慣れない。

けれどこちらが順応できる出来ないに関係なく、原生種やダーカーは襲ってくる。




ピピピッと通信機が鳴って、ブリギッタさんの緊張した声が耳に届いた。


『弥涼さん!多数の反応が検出されました!周辺に注意してください!』


その警告から数秒も経たないうちにダガンが右から左から降って来た。

私はカタナを握りしめ、真正面からダガンに斬り掛った。


「状況終了。……このくらいならひとりでもなんとかなるようになって良かった」


大したダメージもなくダガンを倒せた事にほっとする。

少しずつだけど、強くなれているって事だ。

私は強くならなきゃいけないから。

もう、あんな思いをしなくて済むように――。


またピピピッと通信機が鳴った。

こんなに間を置かずに?

通信機から聞こえてきたブリギッタさんの声は、さっきとは比べ物にならないほど強張っていた。


『非常に強力な熱源を確認!警戒してください、来ます!』


ふっと、頭上を影が覆う。

何が来るのかと空を仰ぐと、大きな黒い影が私の目の前に落ちた。

地面が大きく揺れて、たくさんの砂を巻き上げた強い風が吹き抜ける。


「なに、これ」


見たことのないダーカーだった。

見た目は完全にクモ。

だけど、大きさが尋常じゃない。


「こんなの、私ひとりで倒せるの……?」


怖気付いてじりっと一歩後ろへ下がる。

でも、ここには私しかいない。

私は大きく息を吸って空気と一緒に恐怖も飲みこんだ。


 


「はぁっ…はぁっ……っ」


どれくらい経っただろう。

全力で攻撃しているのに、巨大ダーカーは倒れる様子もない。

無傷なんじゃないかと思ってしまうほどに。


一時岩場の陰に隠れてモノメイトを口にする。

最後のひとつだった。


「攻撃が当たらなければいいのよ。なんとかそれで凌ぐ」


そんなのはきっと無理だと自分でもわかってる。

私はまだそこまで強くない。

でも、やるしかない。


覚悟を決めて岩陰から飛び出した。

なのに、巨大ダーカーの姿がない。


「?」


辺りを見回す。

違う。


「上?!」


見上げると、ダーカーが私の真上に降って来るところだった。

轟音とともに体がバラバラになるんじゃないかってくらいの衝撃を受けた。

そして、そのままダーカーの長い脚が私の体を蹴り飛ばした。


「ぐっ」


地面に叩きつけられた瞬間に、もうダメだと思った。

勝てるわけない……。


諦めて地面に転がる私の霞んだ視界を、誰かが横切った。

陽の光を反射して輝く金の髪に、真っ白いコスチューム。

その人は手にした青い大剣を巨大ダーカーの正面に叩き込んだ。

たった一撃で巨大なダーカーがダウンする。


「何……?」


目の前で起きている状況を理解できないでいると、私の周りにキラキラと光が降り注いで、ふわっと体が軽くなった


「大丈夫?!」


優しい目をしたかわいらしい女の人が私を覗きこむ。


「体起こせる?まだどこか痛い?もっかいレスタした方がいい?」

「あ、いえ……」


女の人が差し伸べてくれた手につかまって立ち上ると、その人はうれしそうに「よかった」と微笑んだ。


「あとはソルに任せとけばいーよ」


彼女はにこにこと笑って少し離れた岩の上に座った。

ソル、とはきっとあの金髪の人の名前だろう。


「あの……でも」

「ソル強いからだいじょうぶー。はい、ここどーぞ?」


彼女は自分の隣をぺしぺしと叩いて私に座るよう促す。

さすがに誰かが戦っているのに自分だけ座るのは気が引けて、私は小さく首を横に振った。

ダーカーは巨体を起こすと、もう目標は私ではなくソルさんへと移っていた。


「あの、加勢した方が……」

「だいじょーぶ。ソルのかっこいいとこ見てて」


結果を言うと、彼女の言う通りだった。

私がいくら斬ってもなんの変化もなかった巨大ダーカーが、ほんの数分もしないうちに倒れた。

ダーカーの躯体が消え、赤い大きな結晶だけが残る。


「おいで」


剣を鞘に収めたソルさんが私を手招く。

どうしていいか分からずに相変わらず座ったままの女の人の顔を見ると、行っといでというようにうんうんと頷いてくれた。

私がおずおずと近づくと、彼は大きな赤い結晶を指差す。


「はい、これ壊して」

「いいんですか?」

「もちろん」

「でも、私が倒したんじゃないのに」

「そんなことない。結構ダメージくらってたよ?だから俺が少し叩いただけですぐ倒れたんだ。きっともうちょっとだったんだよ」


そう言って、にこっと微笑んでくれた。

それが本当かどうかは私にはわからない。

リップサービスってことももちろんある。

でも、そう言ってもらえて素直に嬉しかった。


赤い結晶を叩くと、アイテムやメセタが辺りに散らばった。


「さっきのは、何だったんですか……」

「ダーク・ラグネ。表示でてなかった?」

「うっ……それどころじゃなくて。初めて見たので……その」

「そっか。イキナリあんなの現れたら焦るよな。でも結構経験値入ったんじゃないか?」

「はい」


アイテムやメセタを拾いながらそんな事を話していると、女の人がソルさんの後ろから勢いよく飛びついた。


「ずっるーい!ソルばっかり話して!」

「ア、イシャ……!首が、絞まってるっ!!ぐぐぐっ」

「私はアイシャだよ!こっちはソルソル!」


アイシャさんはソルさんの首にぶら下がったまま自己紹介してくれた。


「ソルを2回繰り返すな」

「ソルソルはソルソルだしー」

「とりあえず離してくれ。しぬっ」


アイシャさんはソルさんからぴょんと離れると、今度は私の手を取った。


「お名前は?」

「えっと、弥涼です」

「いすずちゃん!かわいい名前だねっ。よろしくねっ」

「は、はい!あの、助けていただいてありがとうございました!」


私が精一杯気持ちを込めてお礼を言うと、ソルさんもアイシャさんも笑顔で頷いてくれた。


「ソル。また大きいの出たら大変だし、いすずちゃんのことパーティーに入れてあげようよ?」

「ああ。弥涼がよければ。どうかな?」


ふたりは私の顔を見て返事を待っている。

私はふたりの好意が嬉しくて、勢いよく深々と頭を下げた。


「はい、よろしくお願いしますっ」


土の匂い、草の匂い、木の匂い。

肌にまとわりつく湿気。

それから頬をなでて行く風に、降り注ぐ陽射し。

 

こんな出会いがあるのなら、そんなのも悪くないかもって思った瞬間だった。

 

【読み物】弥涼暮れゆく空宙の向こうに・2 byすずきささ
【読み物】弥涼暮れゆく空宙の向こうに・3 byすずきささ
【読み物】弥涼暮れゆく空宙の向こうに・4 byすずきささ
 

* * * * * *



※この物語はフィクションです。

アーカムのメンバーが登場しますが、プレイ日記やチャットのログなどではありません。

でも、個々のキャラクターは押さえてるよ!



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